Surfaceのタブレットモードが解除されず作業が止まってしまうと不便で不安になりますよね。
原因はアクションセンターや設定の誤操作からセンサーやドライバーの不具合まで幅広く考えられます。
本稿ではまず簡単に試せるチェック項目と再起動系の対処を優先し、必要に応じてレジストリや診断ツール、ハードの確認まで段階的に案内します。
初心者でも原因の切り分けができるよう具体手順を図解風に整理しているので安心して進めてください。
まずは簡単な確認から始め、問題が続く場合の優先順位も含めて本文で詳しく見ていきましょう。
Surfaceタブレットモード解除できない時の具体的対処手順
Surfaceがタブレットモードから戻らないときは、ソフトウェア側の簡単な切り替え確認から始めると効率的です。
次に示す手順は、まずユーザーが自分で試せるものを優先し、その後にシステムやハード寄りの確認へ進む流れになっています。
アクションセンターの切り替え確認
まず画面右下のアクションセンターを開いてください。
クイックアクションに「タブレットモード」や「デスクトップモード」のトグルがあるか確認します。
見つかった場合は一度オフにしてから再度オンにするか、オフのまま動作を確認してください。
トグルが表示されないときは、アクションセンターの「クイックアクションの編集」で追加できるか確認してください。
設定のタブレット設定確認
設定アプリを開き、システムの中にある「タブレット」や「Tablet mode」を探します。
ここで「デバイスが自動的にタブレットモードに切り替わる」の設定をオフにすると、手動でモードを固定できます。
Windowsのバージョンによって項目名や配置が異なるため、検索ボックスで「タブレット」と入力すると早く見つかります。
設定を変更したらログアウトや再起動で挙動を確認してください。
キーボードドックとカバーの接続状態確認
物理的な接続不良が原因でモードが切り替わらないことがよくあります。
まずキーボードやカバーを取り外して、再度しっかりと差し込み直してください。
- 接続端子の汚れ確認
- マグネット位置の確認
- 折りたたみ状態の確認
- 別のキーボードでの動作確認
接続ピンや端子が汚れている場合は、エアダスターや綿棒で優しく掃除してください。
再接続後でも問題が続く場合は、外付けキーボードを接続してタブレットモードが解除されるか試すと原因切り分けができます。
2ボタン再起動の実行
Surface固有のリセット操作として、2ボタン再起動があります。
手順は電源ボタンと音量アップボタンを同時に約15秒間長押しし、表示がなくなってもさらに10秒待ってからボタンを放します。
その後、電源ボタンを1回押して通常起動を試みてください。
この操作で一時的なセンサーやドライバーの不具合が解消されることが多いです。
完全シャットダウンと放電
一度完全にシャットダウンしてから内部の残留電力を放電する方法も有効です。
まず電源を切り、キーボードや周辺機器を取り外してから30秒以上放置してください。
必要であれば電源ケーブルを外した状態でさらに数分放置し、その後再度接続して電源を入れてください。
バッテリーが極端に低い場合は数分充電してから起動すると安定します。
セーフモードでの動作確認
セーフモードで起動して同じ現象が起きるか確認すると、ドライバーや常駐ソフトの影響かどうかがわかります。
Shiftキーを押しながら再起動を選び、オプション画面からセーフモードを選択してください。
セーフモードでタブレットモードの切り替えが正常なら、最近インストールしたアプリやドライバーが原因の可能性が高まります。
その場合は不要なソフトをアンインストールするか、ドライバーのロールバックを検討してください。
Windows更新の確認と適用
システムアップデートで既知の不具合が修正されていることがあるため、まずWindows Updateを確認します。
更新がある場合は全て適用し、再起動を実施してください。
| 更新の種類 | 推奨アクション |
|---|---|
| 重要な更新 | 即適用 |
| ファームウェア | メーカーサイト確認 |
| オプション更新 | 選択適用 |
Surface用のドライバーやファームウェアは、Microsoftの専用アプリや公式サイトから入手できることが多いです。
更新後にも問題が続く場合は、更新履歴から直前の更新を確認し、問題の発生時期と照らし合わせてください。
ログインアカウントの切替検証
ユーザープロファイル固有の設定や破損により、タブレットモードが正しく動作しないことがあります。
別のユーザーアカウントでサインインして同じ現象が発生するか確認してください。
新しいローカルアカウントを作成して試すと、設定起因かどうかを簡単に判別できます。
別アカウントで問題が出ない場合は、元のアカウントの設定をリセットするか、データを移行して新規アカウントに切り替えることを検討してください。
レジストリとポリシーでの恒久対策
Surfaceがタブレットモードに戻らない問題は、設定やドライバー以外にレジストリやポリシーで制御されている場合があります。
ここでは恒久的に誤動作を防ぐためのレジストリ場所の把握、編集前の安全対策、そしてグループポリシーでの無効化手順をわかりやすく解説します。
ただし、レジストリとポリシーを変更するとシステム全体に影響を与える可能性があるため、作業前のバックアップと慎重な確認を必ず行ってください。
該当レジストリキーの場所
タブレット関連の設定は複数の場所に存在し、ユーザー設定とシステム/ハードウェア判定で分かれます。
まずはどのキーが何を制御しているかを把握し、必要な部分だけを編集する考え方が重要です。
| 用途 | レジストリパス |
|---|---|
| ユーザーのタブレットモード設定 | HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\TabletMode |
| 自動回転と自動切替の基本設定 | HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\AutoRotation |
| ハードウェアのスレート判定 | HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\ACPI\*\Device Parameters\ConvertibleSlateMode |
| グループポリシー反映領域の格納先 | HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\ |
レジストリ編集前のバックアップ方法
レジストリを編集する前に、確実に元に戻せる状態を作ることが最優先です。
以下の手順でバックアップを取り、問題があればすぐに復元できるようにしておきます。
- 復元ポイントの作成
- 対象キーのエクスポート
- レジストリ全体のバックアップ
- バックアップの外部媒体への保存
システムの復元ポイントはコントロールパネルまたは設定から簡単に作成できます。
特定のキーだけを保存する場合は、レジストリエディタで対象キーを選択してファイルへエクスポートしてください。
コマンドライン派の方は、reg export コマンドでキーを出力し、別ドライブにコピーしておくと安心です。
グループポリシーでの無効化設定
企業や組織で複数台を管理している場合は、グループポリシーで自動切り替えを抑止する方法が有効です。
ローカル環境でもgpedit.mscを使って設定できることが多く、ポリシーで上書きしてしまえばユーザー操作では戻せなくなります。
手順はまずローカルグループポリシーエディタを起動し、該当するカテゴリを探します。
環境によって表示される項目名が異なるため、Windowsコンポーネント関連やImmersiveShellに関するテンプレートを確認するのが近道です。
ドメイン環境では、Group Policy ManagementでGPOを作成し、対象OUにリンクしてポリシーを配布します。
ポリシーを適用したら、クライアント側で gpupdate /force を実行して即時反映を確認してください。
最後に、変更を行ったらいきなり広範囲へ適用せず、まずはテストグループで動作確認を行うことをお勧めします。
コマンドと診断ツールでの対処
ここではコマンドと診断ツールを使って、Surfaceがタブレットモードから解除できない原因を絞り込み、修復する手順を解説します。
コマンド操作は管理者権限が必要な場合が多く、操作ミスによる副作用も考えられますので、実行前に重要データのバックアップを推奨します。
PowerShellでのモード状態確認コマンド
まずは現在のモード状態やセンサーに関する情報を取得して、ソフトウェア側の設定かハードウェア側の問題かを切り分けます。
PowerShellは強力な診断ツールで、最低限管理者として起動して作業してください。
代表的な確認コマンドを手元で実行し、出力結果を記録するとサポートに問い合わせる際に役立ちます。
- Get-DisplayAutoRotationPreference
- Get-PnpDevice FriendlyName Sensors
- Get-Service SensorService
- Get-PnpDevice -PresentOnly
例えば現在の自動回転設定は Get-DisplayAutoRotationPreference で確認できます。
センサー関連のデバイス一覧は Get-PnpDevice -PresentOnly の出力から探せます、該当デバイス名がMissingやErrorになっていないか確認してください。
DISMとSFCでのシステム修復
システムファイルやコンポーネントの破損が原因で設定が反映されない場合、DISMとSFCで修復を試みます。
実行は管理者権限のコマンドプロンプトまたはPowerShellで行ってください、終了まで時間がかかることがあります。
| コマンド | 目的 |
|---|---|
| DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth | イメージの修復 |
| sfc /scannow | システムファイルの検査と修復 |
| DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth | イメージの問題検出 |
手順としてはまず DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth を実行し、その後 sfc /scannow を実行するのが一般的です。
コマンド実行後は再起動して、問題が解消するかどうかを確認してください。
イベントビューアでのエラー確認
イベントビューアはOSやドライバーのエラーを時系列で確認できる重要なツールです。
スタートメニューからイベントビューアを開き、WindowsログのSystemとApplicationを中心にエラーや警告を絞り込みます。
検索条件はレベルをエラーと警告に設定し、発生時刻を問題発生直前に絞ると原因が見つかりやすいです。
センサーやタッチ関連のドライバー名でフィルターをかけると、該当するイベントだけを抽出できます。
該当イベントを右クリックして「イベントの保存」からファイル出力し、マイクロソフトサポートや修理窓口に提出すると調査がスムーズになります。
ドライバーとファームウェア関連の対処
Surfaceがタブレットモードから解除できない原因には、ドライバーやファームウェアの不整合がよく関係します。
ここでは再インストールや更新の手順、デバイスマネージャでのセンサー確認について、初心者にも分かりやすく順を追って説明します。
Surfaceドライバーの再インストール
まずは公式のSurfaceドライバーを使ってクリーンに再インストールすることをおすすめします。
Windows Updateだけでなく、MicrosoftのSurfaceサポートページから該当機種用のドライバーセットを取得してください。
作業前に重要データはバックアップしておくと安心です。
- Surface本体の型番確認
- 公式ダウンロードページにアクセス
- ダウンロードしたパッケージを展開
- デバイスマネージャで古いドライバーをアンインストール
- パッケージのインストーラーを管理者で実行
ダウンロード後は、まず既存のドライバーをデバイスマネージャからアンインストールします。
アンインストールの際は「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」チェックを入れるかどうか、状況に応じて判断してください。
その後、取得したドライバーのインストーラーを管理者権限で実行して、再起動します。
再起動後にまだ問題が残る場合は、ドライバーのロールバックや個別コンポーネントの再インストールも検討します。
ファームウェア更新の確認
SurfaceはOSの更新に加えて、UEFIや各種ファームウェアの更新が動作安定に重要です。
特に着脱検知や加速度センサーに関わるファームウェアが古いと、タブレットモードの切替に不具合が出ることがあります。
まずはWindows Updateを完全に適用し、その後Microsoft公式ページで機種別のファームウェア情報を確認してください。
| コンポーネント | 確認ポイント |
|---|---|
| UEFI | バージョン番号 |
| システムファームウェア | 最終更新日 |
| センサー制御ファーム | 適用済みか |
ファームウェア更新は必ず電源に接続した状態で行ってください。
更新中に電源が落ちると、最悪の場合起動不能になるリスクがあります。
更新適用後も問題が続く場合は、更新履歴を確認して該当タイミングでの変更点を調べます。
デバイスマネージャでのセンサー確認
デバイスマネージャを使って、加速度センサーやヒューマンインターフェースデバイスの状態を確認します。
スタートメニューからデバイスマネージャを開き、センサー項目やイエラーマークがないかをチェックしてください。
エラーや不明なデバイスがある場合は、右クリックして「ドライバーの更新」や「デバイスのアンインストール」を試します。
アンインストールした後に再起動すると、多くの場合自動で再認識と再インストールが行われます。
それでもセンサーが動作していない場合は、デバイスのプロパティからイベントやドライバー詳細を確認し、エラーコードをメモしてください。
エラーコードをもとにオンラインで検索すると、同様事例や対処法が見つかることがあります。
最終的にハードウェア側の故障が疑われる場合は、修理や交換を検討する必要があります。
ハードウェア起因の確認と修理判断
Surfaceがタブレットモードを解除できない場合は、ハードウェア問題が原因であることが多いため、早めに切り分けを行うことが重要です。
ここではセンサーや接点の物理的な確認方法と、修理を依頼する目安についてわかりやすく説明いたします。
まずは簡単な目視と接続テストから始めて、段階的に専門対応へ移る流れで進めてください。
加速度センサーとジャイロ検査
回転や傾きの検知に使われる加速度センサーやジャイロの不具合は、タブレットモードが切り替わらない典型的な原因です。
まずはソフトウェア側で切り分けを行いますので、Surface Diagnostic ToolkitやWindowsの診断ツールを実行してセンサー診断を試してください。
次にデバイスマネージャーを開き、SensorsやInertial Measurement Unitに該当するデバイスの状態を確認します。
デバイスが無効になっていたり黄色の警告が出ている場合は、ドライバーを一度無効化してから再度有効化するテストを行ってください。
それでも改善しない場合は、別のユーザーアカウントやセーフモードで同様の動作を確認し、ハードウェア障害の可能性を高める判断材料としてください。
キーボード接続ピンの清掃
| 道具 | 作業内容 |
|---|---|
| 綿棒 | 埃の除去 |
| イソプロピルアルコール | 接点の洗浄 |
| エアダスター | 隙間の吹き飛ばし |
キーボードの接続ピンやカバー側の金属パッドに汚れや酸化があると、正しく認識されないことがあります。
作業を行う際は本体の電源を切り、キーボードを取り外した状態で作業してください。
綿棒に少量のイソプロピルアルコールを含ませ、接点を優しく拭き取った後に完全に乾燥させてから再接続します。
エアダスターで埃を吹き飛ばす際は、短い間隔で軽く吹くようにして、液体を吹きかけないよう注意してください。
物理スイッチ故障の確認方法
機種によっては物理的なロックスイッチや磁石センサーがタブレットモード切替に影響しますので、その周辺を点検します。
外観にひび割れや変形、接続ピンの変色がないかを目視で確認してください。
別の純正または互換キーボードが手元にある場合は、それを接続して同じ症状が出るか比較すると原因の切り分けが早まります。
起動時やログイン前の状態でも同様の問題が再現するか確認すると、ソフトウェア起因かハードウェア起因か判断しやすくなります。
目に見える破損や不自然なガタつきがある場合は、内部スイッチやコネクタの物理故障を疑ってください。
修理依頼の目安とデータ保存
ソフトウェア的な対処を全て試しても改善しない、または明らかに物理的な破損が見つかった場合は修理依頼を検討してください。
修理に出す前には必ずデータのバックアップを行うことをおすすめします。
- 保証書と購入証明の確認
- 重要ファイルの外部保存
- クラウド同期の確認
- 初期化用のインストールメディア作成
バックアップは外付けSSDやOneDriveなど、複数の手段で行うと安全性が高まります。
保証期間内であればメーカーサポートへ相談し、有償修理の見積もりは事前に確認しておいてください。
回復手順と最終手段
回復手順と最終手段について、Surfaceがタブレットモードから解除できない場合に備えて分かりやすく解説します。
まずは重要データの保全を最優先にし、その後でシステムの復元やリセットへ進んでください。
システムの復元ポイント利用
システムの復元は、ソフト面の問題であれば最も手軽で安全な方法です。
検索ボックスに「回復ポイント」と入力し、システムの復元を起動します。
表示される復元ポイントから、問題が発生する前の日付を選んでください。
復元処理中は電源を切らないでください、完了までに数分から数十分かかる場合があります。
復元後もタブレットモードが解除されない場合は、次のバックアップやリセット手順に進んでください。
重要データのバックアップ手順
復元やリセットを行う前に、必ず重要データのバックアップを行ってください。
- 外付けSSDにコピー
- クラウド同期を有効化
- イメージバックアップ作成
- ブラウザのブックマーク保存
- メールと認証情報のエクスポート
上記のリストは優先順位の一例です、使用状況に合わせて柔軟に組み合わせてください。
外付けドライブへバックアップする場合は、コピー後にファイルを開いて正常に復元できるか必ず確認してください。
クラウド利用は手軽ですが、二段階認証などでログイン情報が必要になることを忘れないでください。
OSリセットとクリーンインストール
システムの復元で改善しない場合は、OSリセットやクリーンインストールが最終手段になります。
それぞれの特徴を把握し、データのバックアップが完了してから実行してください。
| 回復方法 | 主な特徴 |
|---|---|
| Windowsのリセット | 個人ファイルを残す |
| Windowsのリセット | すべて削除して再インストール |
| クリーンインストール | メディアから完全初期化 |
Windowsのリセットは設定アプリから簡単に実行できます、設定→回復→このPCを初期状態に戻すへ進んでください。
「個人用ファイルを保持」を選べばデータを残したまま実行できますが、問題の根本が残る可能性があります。
完全に初期化する場合は「すべて削除して再インストール」を選択してください、より確実に環境をリフレッシュできます。
クリーンインストールを行う場合は、Microsoftのメディア作成ツールでインストールメディアを作成し、ブートからインストールを開始します。
クリーンインストールではプロダクトキーやMicrosoftアカウントの情報を準備し、インストール後に最新のドライバーとファームウェアを適用してください。
最終手段として修理や交換を検討する前に、これらの手順を順に試していただくことをおすすめします。
優先して試す手順
まずはアクションセンターのタブレットモード切替を確認してください。
次にキーボードやカバーの接続状態を点検し、着脱で認識が戻るか試してください。
反応がなければ電源+音量の2ボタン再起動を行い、それでも改善しない場合は完全シャットダウンと放電を実施してください。
最後にWindows Updateとドライバーの簡易確認をして、重要なデータは先にバックアップすることをおすすめします。

